「軽度の眼瞼下垂に対する当院での手術法」
第29回日本美容外科学会総会 / 2006年10月 / 大阪院 院長 志賀由章
目的
上眼瞼縁が瞳孔より上方にある軽度の眼瞼下垂症例で、皮膚側切開を拒み美容的に瞳を大きく見せたいという症例に対して結膜側アプローチにより挙筋短縮術を施行した。
方法
静脈麻酔下に両側の結膜側粘膜下に局所麻酔を行ない、瞼縁に支持糸をかける。ミュラー筋と粘膜の間を鈍的に上横走靭帯の位置まで剥離し、瞼板上縁とミュラー筋を6-0黒ナイロン糸で三箇所、縫縮する。
結果
2001年より施術した34例に施術し、経過観察、良好な結果が得られた。
考察
眼瞼下垂には先天性のものと後天性のものに分類され、程度も軽度~重症まで分類されている。今回の術式は美容的に瞳を大きく見せたいという症例の中で、皮膚側切開を拒んだ症例に対し、結膜側より挙筋縫縮術を行なうが、術後ダウンタイムを可及的に短縮するために挙筋を瞼板より切離せずに縫縮することによりダウンタイムを短縮できるようになった。
またこの術式に伴って生じる内反、上眼瞼部の隆起に対する修正法についても併せて供覧する。