「鼻尖縮小術のヴァリエーションについて」
第48回日本形成外科学会総会 / 2005年4月 / 名古屋院 院長 山岸誠治
目的
鼻尖縮小術は整鼻術でもポピュラーなものであるが、画一的に行えるものではない。
大鼻翼軟骨が強靭で皮下軟部組織が少ないタイプでは、欧米の教科書のように大鼻翼軟骨を縫合したり部分的に切除するなどの方法で構わないが、日本人の大部 分は大鼻翼軟骨が薄く皮下軟部組織が多いため、手術でも皮下軟部組織の処理が中心になる。当院では患者の希望や鼻先の状態に応じて、(1)皮下軟部組織の 除去のみを行う場合、(2)皮下軟部組織除去+大鼻翼軟骨の縫合を行う場合、(3)皮下軟部組織除去+大鼻翼軟骨の縫合+大鼻翼軟骨の部分切除を行う場合 に分けている。他にも長期間曲がったプロテーゼが入っていて大鼻翼軟骨が変形している場合などは、左右で違った処理が必要な事も多い。各々の術式で鼻先の 形態にどの程度の変化を与える事ができるのかを、症例を供覧して検討する。
方法
整鼻術の際、鼻尖縮小術を同時に行った数症例に対し、術式、効果などを検討した。
結果と考察
鼻尖縮小術を行う際は、症例に応じて術式を検討し、必要十分な処理を行う事が重要である。