「オトガイ形成術におけるさまざまな工夫 −骨切り法、インプラント法−」
第47回日本形成外科学会総会 / 2004年4月 / 東京院 院長 広比利次
目的
オトガイ部の形態の悩みについてはさまざまなものがあるが、適応となる手術法は大別するとreduction手術とaugmentation手術とに分類される。reduction手術の適応は、(1)長いアゴを短くする (2)突出しているアゴを後退させる (3)横幅の広いアゴを細くする、などである。一方、augmentation手術の適応は、(1)短いアゴを長くする (2)後退しているアゴを前進させる、などである。
これらに対し、骨切り術、インプラント挿入術を行うが、それぞれ自然な形態をつくりだすにはさまざまな工夫が必要になる。一般手術書(成書)には載っていないが、手術を成功させる為のいくつかの重要なポイントについて報告する。
方法
2000年2月開院以来、当院で行われたオトガイ形成術226例を対象に、その術式の変遷とともに検討を加えた。骨切り手術では最も難しいと考えられる、長く突出しているアゴに対するreduction手術として水平骨切り術を行うが、その際両端の段差の処理法、アゴのたるみを少なくする骨移動法について詳述する。また、augmentation手術では、インプラントの形態デザインについて、オリジナルデザインの工夫を報告する。
結果
形態的に自然なアゴのラインを出すべく手術手技・デザインに改良を加え、良好な結果が得られた。