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除皺術としてのレーザー治療の検討 -N-LITEレーザーとTERABYTEレーザーとの比較-

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「除皺術としてのレーザー治療の検討 −N-LITEレーザーとTERABYTEレーザーとの比較−」

第26回日本美容外科学会総会 / 2003年10月 / 高松院 院長 古屋富治雄

はじめに

目の周囲のしわに対する治療として1)コラーゲンやヒアルロン酸の注入およびボトックスの注射、2)手術による除皺術、3)LASER照射などが挙げられる。目の周囲のしわに関しては、炭酸ガスレーザーやEr:YAGレーザーによるskin resurfacingは白人には有用なことも多いが、我々日本人にとっては、皮膚に色素沈着を合併することを考えれば適応範囲は狭く、臨床応用は難しいと思われる。近年、合併症の少ないレーザーとして、皮下のコラーゲンを増加させる作用を臨床応用したものが注目を集めている。

目的

皺に有効とされる2種類のレーザーについて、照射時の疼痛、治療に要する時間、治療効果、ランニングコストについて検討することを目的とした。

方法

レーザーは、N-LITE(ICN社;ダイレーザー585nm 350μs:以下Nレーザー)とTERABYTE(テラバイト社;ダイオードレーザー980nm 350~650ms:以下Tレーザー)の2つのレーザーを用いた。目周囲の皺の改善を希望した患者12人(Nレーザー6人、Tレーザー6人)に対し、どちらか一方のレーザーを無作為に選択し、2~4週の間隔で合計4回照射した。最終照射の1ヶ月後に治療効果の判定を行なった。レーザーのパワーの設定は、パワーを変えた複数のテスト照射を行い、5分後に皮膚に軽度の発赤をきたすパワーを選択した。

結果および考察

Nレーザーが優れている点は照射時間が短いことであり、Tレーザーが優れている点は照射時の疼痛が軽度であることとランニングコストが低いことであった。また治療効果に関しては、両者に差を認めなかった。除皺術としてのレーザー照射は、照射当日から日常生活に支障をきたさないという点においては有用ではあるが、手術には劣るということ、また患者の満足度および希望をあらかじめ充分考慮説明した上で治療を選択することが重要である。

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